努力は報われるのか

14期生の受験、まだ発表待ちの学校もありますが、子供達が力を発揮する機会は全て終えたのでここで総括をさせていただきます。

14期生の合格校はこちら。今年も全員が進学先を確保しております。

※進学予定校に関しては現時点で決定している者のみ記載してあります。24名在籍2月4日時点で105校合格となります。

https://o-shukai.net/goukakujisseki/sokuhou2021/

まずはお疲れ様でした。数年間にわたる中学受験の勉強も終わりです。君たちが掲げていた目標は達成できたでしょうか。
今「頑張ってきたことが報われた」と感じている子、本当に頑張りましたね。なかなか12歳でその経験が出来る子はいません。君たちは今回の過程と結果を自信にして、この先また力を発揮する時に頑張れるはず。
「頑張ったのに報われなかった」という思いを持っている子もいるでしょう。そうです。努力が君たちが決めた時に報われないことはこの先いくらでもあるし、君たちが信じていた何かに裏切られることも多くあるでしょう。人生そんなものなのです。頑張ったのに受からなかった、頑張ったのに評価してもらえなかった、信じていた人に裏切られた、本当だと思っていたことが嘘だった……人生そんなものです。
でも大事なのはその時に「自分はベストを尽くしていたか、やり切ったと自分で言えるだけのことをしたか」です。もし君がそう言えるのであれば大丈夫。次か、その次か、また別の場所か、君は努力が報われる時をきっと経験できるはず。すぐかもしれないし、ずっとずっと先かもしれないけれども。
頑張ってなかったな、頑張りきれなかったなと感じている子、もしくはあんまり頑張ったつもりがないのに今回うまくいったって子(そんなことはあるはずないと思うかもしれませんが、人生そういう瞬間は誰しもあるものです)、厳しいことを言いますが、君たちは前述の子たちと比べると今回の受験を通して得られたものが少ないです。君たちはこの先の人生の中で、それもなるべく早いうちに「頑張りどきに頑張れる自分」を見つけられるようにすることをお勧めします。勉強じゃなくてもいい。部活でもいいし、何か好きなものでもいい。君たちは努力の価値を知らないままきてしまっているわけだ。これはこの先大きな差になります。
人生を豊かにするための一つのコツはこの「努力の価値」を知ることです。授業を通して君たちにはそのことを理解してもらえるよう接してきたつもりです。この先うまくいかない時に自分がベストを尽くしていたかを振り返ってみてください。もしやれることがまだあったなと感じるのであれば次の機会にその経験を活かす。そうやって過ごしていたらいつか「やってよかったな」と感じられる時が来るはずです。ある程度の長い期間、目標に向かって頑張り続けた経験が持つ価値はもっと歳をとった時に分かります。分かるように生きてほしいと思います。

ただし、ベストを尽くしていたのにとんでもないやつに裏切られた、どう考えても落ち度はないのに理不尽なことがあった、なんとなく理由はないけど頑張れない、そう感じた場合は残念ながらその場所が君の場所でなかっただけ。安直な判断はいけないけれど離れることも必要。自分がベストを尽くせる場所を探すこともまた大事。進んだ先が合わないなと感じたらまず相談してください。幸い君たちの先輩の中にそう感じて方針転換し、目標を再設定して今を楽しく頑張っている子達がいます。今年一年連載を持たせてもらってたくさんの卒業生に話を聞いたり、いろんな学校を訪れ、そこの先生と話をさせてもらったのは、「上手くいっている子」よりも「そうでない子」の身の振り方をもっと知りたかったからです。色々と考えることもできたのでぜひ寄ってください。力になれたらと思います。

この先色々な人と出会い、色々なことをしてみると思いますが、自分の芯をしっかり持った人間になってもらいたいなと思っています。その時周りにいる人に配慮はしてもらいたいですが、遠慮をしてやりたいことを我慢するようにはなってもらいたくない。特に若い時のその時間はもったいない。君たちには充実した、楽しい生活を送ってもらいたい。楽しい生活を送るためには頑張ることが必要です。楽な生活ではなく、楽しい生活を送るために日々頑張ろう。もちろん時々は休みながら。

保護者の方々、本当にお疲れ様でした。今回はうちの次男が受験ということで皆様と一緒に走ってきた気持ちが強いです。長男の時も大変でしたが「これで最後」という状況だったのでまた違った大変さがありました。
ただ壮行会の時にも話をしましたが、この大変さも含めて結構楽しかったなと思っています。子育ての大変さ、楽しさが詰まったイベントだったなと。皆様はどうでしょうか。今少し振り返ってみて同じような気持ちでいるでしょうか。
夢見た志望校に我が子が届かなかった方、ずっとその時のことをお伝えしてきたので大丈夫だと思いますが、今一度学校を訪れたり、その周辺を歩いてみましょう。子供が楽しく通うためにはまず親がその学校を好きになることが大事です。親子でそれぞれの学校を好きになってもらいたいと思います。

さて、頑張った後はご褒美が待っていますよ。最近はこれが目的って子もいるくらい定番化しているUSJ卒業旅行が待っています。今年もド派手に楽しみましょう。
また英数スタートアップ講座もあるので少し準備をしながら過ごしましょう。勉強しなくて良くなったわけでは全然ないからね。
残り2ヶ月の小学校生活で君たちにしてもらいたいことは以下の4つ。
①小学校の友達との残りわずかな時間を思いっきり楽しむこと
②一緒に戦ってきた中で気の合う仲間と遊ぶこと
③せっかくつけた勉強習慣をゼロにしないこと
④お父さんお母さんと共に進む先の学校を好きになること

しっかり今を楽しんで、先を見据えて行動しましょう。もしかしたら君たちのことを馬鹿にするような人間が出てくるかもしれないが、そんな暇で哀れな人間を相手にしてはいけない。また当たり前だが、そんな人間になってはいけない。特に偏差値がどうとか公立がどうって話で序列や優劣をつけようとすることを徹底していけないことだと伝えてきたし、君たちはよく理解しているはずだから。他人の頑張りを馬鹿にしたり、他人が傷つこうが言いたいことを言えばいいんだと考えたりするような人間になったらおしまいだと思いなさい。日々頑張って楽しむ生活をしていたらそんな暇はないはずだから。

だんだんダラダラと説教くさくなってきたのでここらへんでおしまいにしましょう。本当にみんなよく頑張りました。お疲れ様でした。それではあと少しの期間、よろしくお願い申し上げます。

 

應修会 塾長 茂山起龍