10期生の受験を終えて

本日應修会10期生の受験全日程が終了いたしました。

まだ数校発表待ちの学校はありますが、子供たちが今までの努力を出し切る場はひとまずここで終了となります。

 

具体的な数字などは次回の保護者会でご報告をさせて頂きます。10期生自体の受験がどうであったのか、2021年の受験がどうであったのか……現在講師全員で、この数週間で何十校と解いてきた問題を分析して次の受験生に伝えたい情報をリストアップしている最中です。

この場では10期生とその保護者の方々に対しての言葉のみとさせていただきます。

 

應修会としても節目である10年目の生徒を送り出すということで、年度初めからより一層の気合を…のはずが、新型コロナウイルスによる色々な対応があり、子供たちもそうですし、保護者の方々には大変ご不便をおかけ致しました。

春先の休校からのyoutube配信。思わぬきっかけでyoutuberデビューを果たしましたが、どうでしたか?

おそらく最初は物珍しさからちゃんと見てくれていたかと思いますが、私達は「これは無理だ。あの子たちが集中して聞くわけがないし、対面の授業のクオリティを大事にしてきたうちとしてはお金をもらってやる仕事じゃない」と考え、本社の会議室をつかったりなんだりしながら対面授業を行いました。もう随分前の話のように思えます。

休校延長してからは、これまた慣れないzoomを使い、GW返上でオンライン自習室をやりましたね。あれは本当にしんどかった…でも毎日君たちの顔を見れたり、家での学習スタイルが垣間見れたりして結構楽しかったなとも思います。

ロイロノートの導入もしました。保護者の方々からのアイデアを受け、急場しのぎのものでなく今後も使えるシステムを何日も何週間も考え抜いて採用しました。便利な世の中になったものです。

毎朝Instagramのライブ配信で朝礼も行いましたね。オンライン自習室での対応をしながら、インスタライブのクイズのネタを考えるのに必死でした…。でもかなり多くの子や卒業生なんかも見てくれたりしてこれも結構楽しんでました。

子どもたちと保護者の方々からの強い希望もあり、夏合宿も行いました。ホテル側も全面協力してくれ、例年よりも多少できないことはありましたが、30時間算数をやり続けるという恒例のハードルも皆で乗り越えることができました。

日曜特訓も算数だけに特化して行う恒例のスタイルを貫きました。難関上位校を狙う子が多かった今年は例年以上にその力を発揮したと思います。実際の試験での算数のひっぱり具合は目を見張るものがありました。

年末正月も、過去問演習を織り交ぜながら短い時間で濃密な授業が出来ました。休みは元日しかなかったですが、文句ひとついうことなく頑張っていた姿は頼もしく思えました。

直前特訓ではこれまでの個別スタイルを捨て集団スタイルに切り替えました。個人的にこれが大当たりだったと思います。君たちを管理し続けることができ、例年以上の指導ができたと思っています。

そして本番、順調な埼玉、綱渡り的な千葉、そして持っている力の全てを出し切った東京。それでも悔しい思いをした子もいましたが、誰一人欠けることなく行くところを勝ち取りました。

振り返ると本当に色々ありましたね。人との距離が、とか新しい生活様式が、とか色々言われていましたけど、君たちとは本当に密接に関わり合って、中身の濃い時間を過ごしました。

 

試験が全て終わって、皆の気持ちは様々であると思います。第一志望を取れた子、そうでない子。おわったー!せいせいした!と感じている子、全てが終わってぽっかりと穴が空いた感じを感じている子、いろんな気持ちがあるでしょう。

私は「やっと終わった」という気持ちと「終わってしまった」という気持ちが混在していて…一言では表せませんが、簡単に言うと寂しい気持ちが強いです。

君たちとの時間は、もちろんとても疲れはしましたが、その疲労感に対しても気持ちよさを感じるほど楽しいものでした。塾講師としてひとつ上のステップに上がれたような気もしています。本当にありがとう。

 

沢山のお母様から「うちの子は塾が好きだ」「塾がすごく楽しいみたいで」という話を伺うことができて、とても嬉しく思います。時間が経ってもこの場所で学んだことや感じたことを思い出してもらえると、また折を見て顔を出してくれると講師冥利につきます。

ただし、この場所を懐かしむことはあれども、戻りたい、やり直したいと思ってはいけない。君たちはこの場所を卒業して次のステップに進みます。今君たち自身の手で勝ち取った学校はどこであろうと誇りを持って進んでいい学校であるということを強く伝えたい。

これはずっと言い続けてきたことだし、壮行会でも言ったことでもあるのだけど、どの学校であろうと等しく中学校でしかない。ただし、自分の心持ちひとつでその学校を特別な場所にしたり、くだらない場所にしたりすることが出来てしまう。渡辺和子の著書じゃないけど、置かれた場所でかっこよく咲くことが何よりも大切で、偏差値だとか「聞こえ」だとか他人が決めた価値観に振り回されて、自分の進む先の学校を恥じるのは間違えているのよ。

高い偏差値の学校や有名な学校に進む子は、決して驕り高ぶることのないように。他人を馬鹿にしたり、ブランド名にすがって努力を怠ったりするようなダサい人間になってはいけない。そんな人間は二度と教室に来なくていいです。

もし自分の進む学校を馬鹿にするような人間がいたら放っておきなさい。そんな心の貧しい人間は大したことがない。争う価値もない。君たちが努力をして勝ち取った学校が、他人から馬鹿にされるような学校であるはずがない。胸を張って入学し、全力で楽しんで、全力で学びなさい。

もしそれでも、進んだ学校での生活がどうしても苦しいものになったら一度話をしにきてください。どれだけ苦労してつかんだ学校も、等しく中学校でしかないから。人生にはいろいろな道があるから。我慢し続けることだけが道じゃないからね。

君たちの学校が恥じるようなものでないこと、どこも等しく中学校であることはうちのホームページを見れば明らかです。どの子がとってきた学校であろうと、それがどんな偏差値の学校であろうと、「その他多数」と括られたり、省略されたりするのはおかしい。うちの大事な生徒達が勝ち取ってきた学校が、努力の証である合格校が、大したことのないように扱われることがないように、全ての学校を公表してます。教室内の掲示も、たまに「まだ貼ってるの?」と言う子もいますが、剥がすわけがない。うちを作り上げてきた卒業生の実績はどれが欠けてもうちにはならないから。だから自分の手元にある合格校に胸を張って欲しい。

 

子供達へ少しアドバイスを。

この先沢山悩むことが出てきて、色々なことを選択することになります。選択するときに他人と同じものを選ばなければならないなんてことはなく、自分が考えて「楽しいな、かっこいいな」と思える方を選択するように。皆と同じような選択をし続ければ、安定感はあるかもしれないけれど、面白みのない人生になります。好きなことをなるべく沢山できる人生を歩みたいなら、大事なときに楽しくかっこいい選択をするといいですよ。そのためにはあらゆる方面で努力をする必要があって、めちゃくちゃ大変で忙しくなるけどね。

 

保護者の皆様、本当にお疲れ様でした。

イレギュラーな一年となり、大変なご不安とご心配をおかけしたことでしょう。大手にしておけば良かった、転塾しようかな等色々なことを考えたのではないでしょうか。私たちとしては「うちを選んだ生徒と保護者に絶対に後悔させたくない」というある種の意地を持ってこの一年がむしゃらにやってきました。大手では、他塾では出来ないことをやろうと、スタッフにも結構無理をさせ、私も結構頑張りました。100%満足とまではいかないと思いますが、「うちを選んで、最後まで在籍して良かった」とそう思っていただいていたら嬉しく思います。時に厳しい言葉を生徒だけでなく、保護者にも浴びせましたが、一人一人を大切にして、一人一人の行きたいところに手を届かせるサポートをしたい一心から出たものです。ご理解いただき、私たちが子供達を指導することだけに専念できるようご協力いただいたこと、感謝申し上げます。

 

今週末からスタートアップ授業が始まります。中学校で腑抜けた成績を取らないように頑張ろうね。

そしてみんなの楽しみにしてるイベントは…今色々と頑張ってます。もう少し待ってね。

 

長ったらしい文章もここまでにしようかね。飽きたよね。

この文章を打ちながら、久しぶりの、そして束の間の休息を晴々しい気持ちで味わっています。明日から新学年。君たちの背中を見て奮起してくれるであろう後輩達の授業がスタートします。少し休んだら次の一年の準備をしようかな。

本当にお疲れ様でした。そして本当におめでとう。

 

2021年2月5日

中学受験指導塾 應修会

塾長 茂山起龍

お知らせ

次の記事

10期生進学実績