優先順位
都内入試まであと128日、約18週間となりました。
過去問演習もスタートし、6年生はいよいよ本番モードです。
日曜日は日曜特訓と外部模試で休みはほとんどなく、忙しい毎日を送っています。
毎年、この時期に間違いを犯しやすいのが「優先順位」です。
通常授業の宿題、確認テストや直し、過去問演習&直し…すべてやらなければならないですが、この時期大半の受験生は過去問を解くこと、点数を出し一喜一憂することに一生懸命になっていますが、それは大きな間違いです。
過去問をただただ解き進めても、得られるものは「こんな問題でたー」「去年、一昨年だったら合格できたー」「時間内にこんな解かなきゃいけないのかー」こんなもんでしょうか。
もちろん意味がないわけではありません。傾向をつかみ、自分と目標校の距離を実感し、時間配分の大切さを体感することはとても大切なものです。
しかし、できなかったところを放置もしくは適当に済ませ、ただただ解き進めるだけでは実力は全くつきません。もっとはっきり言ってしまえば時間の無駄です。そんなことをするくらいなのであれば過去問を解かずにしっかりと宿題をこなし、やり直しを丁寧にした方がよっぽど大きな効果を生みます。
大切なのは、間違えたところを直す。わからないところを質問する。そしてもう一度二度自分で解き直す。これにつきます。
外部模試を受けて、自己採点もせず、やり直しもしない。受験料の無駄です。受けない方が良い。実際の試験の受験料や入学金に回した方がよっぽど有意義です。
6年生にもなり「答え書いてくるんですか?」「時間がなかった」と言う子がいますが、模試を受けている最中に答えを書き込んでくるのは当たり前ですし、その時間が取れないのであれば、本番で合格点を取ることは難しいでしょう。
記憶はどんどん薄れていくのですから、受けた後どれだけ早くやり直しができるかが、自分と目標校の距離を縮められるかの鍵となります。今まで口酸っぱく言ってきたことです。
宿題の直しも、確認テストの直しも当たり前にするものです。ましてや過去問に一生懸命で宿題をおろそかにするなんて本末転倒。講師からみて必要なものを考え、必要な量を出しています。しっかりこなして、やり直しをして、もしわからないところがあれば質問しに来てもらいたいのです。
まず今まで通りやってきたことをしっかりこなす。過去問はその次です。時間はあるかないかではなく、作るか作らないかです。まだ随分余裕がありそうに見える子が多いですよ。
厳しい言葉となりましたが、ここを違え、最後失速する子は多くいます。私達はそれを防ぎたいと思っています。
ここをしっかりとおさえたことで飛躍的に伸びた子もまた多くいます。全員がそうなれるように導きたいと思っています。
自分の実力の穴を見つけ、補修するまでが大事なのです。過去問や模試を解きっぱなしにするのは穴を見つけるだけ。意味がありません。点数が取れてうれしくなる気持ちはわかりますが、模試は「模擬試験」であり、志望校の試験ではありません。過去問は「過去問題集」であり、来年1月2月に受ける試験ではありません。
「本番」で対応できる力をつけるために必要なことは何か。よく考えて時間を過ごさなければ、18週間なんてあっという間に過ぎ去ってしまいますよ。