記述のルール


6年生が過去問演習に突入し、5年生も国語の授業で扱う問題が段々と難しくなってきました。

「点数」に敏感になってきているこの時期に、大きく得点差をつけることになる「国語の記述」について、詳しくまとめてみましたので、掲載させて頂きます。内容は5、6年生Tクラスで実施しているものと変わりありませんが、既に内容を知っている生徒も今一度読んで理解を深めてください。なお、授業では、記述13のルールと題して説明していますが、今回は①~⑥の基本部分をご紹介いたします。

記述13のルール(ここでは①~⑥までをご紹介します)

 

①語尾は絶対

「なぜですか。→~から。」 「どういうことですか。→~こと。」 「違いを答えなさい。→~違い。」等、質問に対応した語尾を置くこと。聞かれたことに正しい形で答える、記述問題を解く以前の話です。当たり前の部分ですが、結構できていない子が多い部分でもあります。

 

②主語-述語は明確に

述語に対応する主語を明確にする。明らかな場合は書かなくて良い場合もあるが、主語の存在を常に意識することは、記述が変な方向にぶれるミスを防ぎます。言語の基盤となる主述関係をおろそかにしては、正しい文章を書けるはずがありません。

 

③ウラ事情をさらけ出せ

記述は突き詰めると、「どれだけ親切になれるか」を問われているのです。多くの人が勘違いしやすいが、国語は、筆者よりも出題者、そして出題者よりも採点者に目を向けて解くべきなのです。よって、採点者に対して親切に。採点者が文章を読んでいないとしても、意図が伝わるように書かないと、点数はもらえないのです。

では、具体的にどうすれば良いか。それは「ウラ事情」をさらけ出すこと。

「ウラ事情」とは本文を読んだ人間にだけ伝わる内容のことです。それを採点者にさらけ出しましょう、ということ。読んでいない人間にも伝わる当たり前の内容(お母さんにほめられたので、うれしくなった等)は、字数の関係等から切ってもかまいませんが、一般的でない、当たり前でない内容はしっかりと補足説明をいれなければなりません。

例えば、

 

お母さんにほめられたことで、胸が苦しくなった。

 

という文章。ほめられたのに、胸が苦しくなるというのは、一般的な反応ではないですよね。ここは、ウラ事情を入れなければ、採点者に伝わりません。

例えば、テストでズルをして高得点をとった、というウラ事情があったとします。すると、これは、文章を読んだ人にしかわからない内容ですから、

 

テストでズルをして高得点をとったが(ウラ事情)、テスト結果をお母さんにほめられたことで、胸が苦しくなった。

 

とすれば、採点者も「なるほど」と思うわけです。

読んでいない人に伝わる記述、これこそが記述問題の鍵となります。

 

④ゴールから考える。

スポーツでも受験勉強でもなんでもそうですが、ゴール(着地点)を意識しない行動に価値はありません。ゴールを見ないでやみくもに動くのは、非常に効率が悪いのです。記述もそれは同じ。記述も書き出しが大事なのではなく、締めが大事なのです。「どんな気持ちですか」と問われれば、まず、「うれしい気持ち」「悔しい気持ち」「泣きたい気持ち」等、締めを考える。その後、なぜうれしいのか、悔しいのか、泣きたいのかを上(前)に乗せるようにします。

ゴールから考えずに、記述を書くと、字数制限内に必要な内容が入らなかったり、設問の意図に応えない記述になってしまったりします。記述問題で部分点ももらえない子は、この「ゴールから考える」という思考が全くなく、「なんて書き始めようかな……」等、時間がかかってしまう上に、答えになりにくい思考回路になっていしまって

また、家で記述問題の前で立ち尽くしている子に対して、「まず書いてみなさい」と言わないこと。「まず簡単に考えて、どういう気持ち?(気持ちに限らないが)」と聞いて、その答えを締めとして、「ではなんでうれしいの?」「誰が?」「どれくらい?」等とツッコミを入れ、上に設置させていくのが、正しい導き方です。日本語は末節に向かうほど重要度を増す。文の幹たる締めを最初に意識することが最も大切なことです。

 

⑤人の行動はリアクション

人の行動は大きく分けて二通りあります。ここではわかりやすく、「意識的行動」と「無意識的行動」と呼ぶことにします。

今読みながら手や足の指を動かしてみたり、肩を上げてみたり、ペンを動かしてみたり、その他自分では意識せず行っている行動があるかと思います。これを「無意識的行動」とよんでいるのですが、自分でも特に意味を持っていない行動を国語で聞かれることはほとんどありません。国語で問われる行動理由記述(心情記述もだが)は、「意識的行動」の方です。「意識的行動」は文章に書かれている中から判断することになり、「何か自分以外の人物や環境から刺激を受けて、それに対する心情に基づき、行動する。」という流れを意識できているかが鍵となるのです。なんでこのような行動をとったのだろうか・・・と悩んでいる子はこの部分を意識できていないため、空欄をつくってしまったり、的外れな記述となってしまうのです。

この具体的なやり方は、次の⑥五心動サークルを駆使しろで説明します。

 

⑥五心動サークルを駆使しろ

五心動とは「五感」「心情」「行動」からそれぞれとったものである。行動理由記述や心情記述を解く際は、「五感」を刺激され、何かを思い、考え(「心情」)、「行動」する。これを念頭に置いて書けばいいのだ。

例えば、居間でテレビを見ていた時に、お母さんが宿題をなかなかやり始めない君の弟を叱っていて、あわてて自室にもどり勉強をはじめたとする。これを五心動に分解すると、

 

弟がお母さんに叱られている様子を見て(五感)、自分も叱られるのではないかと焦り(心情)、あわててその場を離れ、勉強した(行動)

 

となるわけである。五感と心情と行動は常にリンクしている。行動や心情はリアクションであることをしっかりと理解できていれば、物語文の記述は、もう怖くない!

また、慣れないうちは次のような五心動サークルを余白に書き、それぞれの丸のそばにメモをしてみるとやりやすくなる。(ここでは図を割愛します)

 

 

とりあえずこの①~⑥のルールを理解していれば記述で空欄をつくったり、大失点することは防げるはずです。また、理社の記述にも応用できる部分があるので、しっかり読み込んで今後に活かしてください。


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