11期生の受験を終えて

本日の発表をもって11期生の受験は終了となります。

在籍21名でのべ72校の合格をいただきました。昨年と同じですね。数の問題ではないのですが、人数の多くない代でよくがんばったと思います。

子どもたちが頑張った証として、進学実績(予定)を掲載させていただきます。

 

男子(7名)

青山学院中等部  市川中学校  慶應義塾普通部  

千葉日本大学第一中学校  帝京中学校  明治大学付属中野中学校  

明治大学付属中野中学校

女子(14名)

開智日本橋学園中学校  かえつ有明中学校  学習院女子中等科  

学習院女子中等科  吉祥女子中学校  十文字中学校

女子美術大学付属中学校  頌栄女子学院中学校  頌栄女子学院中学校

東京女学館中学校  東京女学館中学校  豊島岡女子学園中学校

法政大学中学校  和洋九段女子中学校

 

※表記は五十音順。2022年2月6日15時30分時点

21名全員が志望校に進学です。よくがんばりました。

そして今年も男女とも付属校系属校に進学する子が多くなりました。

この付属人気が過熱している中でよくよく取ってきたなと思います。でも君たちと同じく中学から付属校に進んでなかなか苦しんだ茂山から忠告を。

付属校は「もう勉強しなくていい場所」ではありません。たしかに受験は無いから受験勉強はしなくて良いでしょう。でもその分幅広い学習をしていくことになりますし、成績が悪ければ大学への推薦がもらえない、留年…なんてこともあります。相当頑張っても外部から入ってくる子に一時的に学力で劣ることになるんだけど、そこで自分の強みを出して対等に渡り合えるかどうかは君たちの日々の努力に因ります。〇〇大学の付属だっていうブランドは誇っていいし、その名に恥じない生活を送ってもらいたいと思うんだけど、逆にそのブランドを取っ払ったときに君たちに何が残るのかを常に考えながら生活してもらいたいと思います。その大学のブランドが無くなったら何も残っていないようなすっからかんな人間にならないように。それは…かなりダサいですよ。

そして進学校に進む子達。

今回の受験を通して学んだことを生かして6年後に良い報告が聞けることを祈っています。理系に進みたいと言っている子も多いので大変な部分もあると思うけど、まずはその学校を楽しみながら、そして日々の勉強もがんばろう。真面目な君たちならきっと大きく羽ばたけると信じていますよ。「やらなくなっちゃったね……」「残念だな……」と思われることのないよう、今のまま、いや今以上のかっこいい人間でいてください。

 

 

そしてここからは、最後まで走り切った11期生の締めくくりとして、保護者の方々と子供たちに茂山から言葉を述べさせていただきます。

まず、保護者の方々へ。

本当にお疲れさまでした。午後入試も多く、体力的にも精神的にもつらかったと思います。保護者会でも個人面談でも失礼な物言いがあったかと思います。すべてが終わった今、改めてお詫び申し上げます。ひとえに子供たちのためのものだったとご理解いただければ幸いです。やる気を表には出してくれない11期生にお互いヤキモキしましたね。でも子供たちの心の中はちゃんと燃えていました。最後まで應修会を信じて一緒に走ってくれたこと、感謝申し上げます。保護者の方々なくしてこの受験は乗り切れませんでした。本当にありがとうございました。

1月31日の記事にも書いたことですが、この11期生は本当に努力の才能を持った子達の集まりでした。講師業を15年以上やっていますが、学年全体の、ひたむきに努力を続ける姿勢はこれまで見たことのないレベルでした。後輩達にも「受験生としての姿勢や心構え」を見せてくれたと思っています。こんなに伸びるものなんだな、走れるものなんだなと受験が終わった今、驚いています。そんな真っすぐな子達を預けてくれたこと、重ねて御礼申し上げます。

コロナ禍をずっと歩んできた受験生活なので、大手塾との差を例年以上に痛感したかと思います。「大手だったらな」と感じさせてしまってはいないか、悩みました。小さい塾ができることをこれでも最大限やったつもりでいます。「ここにしてよかったな」と今思っていただけていたら嬉しく思います。

 

11期生のみんなへ

ひとまず全員が進学先をつかみ取れたことはとてもよかったと思っています。先生たちも一安心です。中学受験はゴールじゃないから結果はいいんだという人もいますが、そんなこと思えないよね。頑張ったからこそ、結果にこだわりたいって気持ちはとてもよくわかります。それは正しいことだと思いますよ。

その結果、皆が第一志望に合格出来ていたら、毎年こうやって君たちに言葉を残すことはないんだけど、今年もそうではなかったね。

多分、普通はここで謝るだろうね。「ごめん、先生の力不足だった」って。

そして君たちは茂山がおおよそそんなことをする人間ではないということも、長い付き合いだから知っているね。

 

これは君たちの人生で君たちが努力してきた結果だから。その結果は良くも悪くも自分自身のものなのよ。そこで「先生が悪かった」なんてのは君たちに失礼だと思っているし、そんな悔いが残るようなことは言いたくない。まず思っていないんだけどさ。君たちは限られた時間の中で最大限頑張った。そして結果が出て今それが手元にある状態なわけ。誰のおかげでも、誰のせいでもなく、君たちが君たちの人生を君たち自身の力で歩んできた、ただそれだけの話だよ。

 

君たちは各々で壁なり、坂なりを設定し、登ったり走ったりしてきました。

きっと第一志望もしくはそれに近い学校を勝ち取れた子はやりきった達成感が強いのでしょう。いいことだと思います。この結果に慢心することなく、これからの人生を歩んでもらえたらと思っています。自分を特別な何かだと勘違いして驕ることのないように。ましてや他の人(受験をした人にも、そうでない人にも)を中傷するようなことも絶対にしないように。毎年言いますが、そんな人間は二度とここに来なくていいです。もし言われるようなことがあっても気にしないように。そんな程度の人間はどこかで痛い目を見るだけです。

第一志望がとれなかった子でも、「悔いはない」と感じられている子もいると思います。良いことです。努力をし尽くしても結果が出ないことはこの先の長い人生の中でたまにあるものです。そこでの切り替えの仕方で次の景色の見え方が変わるものです。今の景色が明るく見えているのであればなんの問題もありません。

そして……、「登れなかった」「走り切れなかった」と挫折感でいっぱいの子もいるかもしれません。悔しいよね。気持ちはとてもよくわかります。自分もこう感じてしまってなかなか抜け出せないタイプの人間かもしれません。登り切れなかった壁が立ちはだかっていたり、傾斜のきつい坂道の先が見えない感覚があったりするのかな。

でもね、そんなことはないよ。君たちの前にもう壁も坂もない。君たちはちゃんとやりきったし、努力で勝ち取った学校があるから胸を張ってほしい。思っていたのと違うって思っているかもしれない。でもね、今つかんでいるその学校は君たちにとってきっとベストな場所になる。なぜなら君たちはそこで楽しんだり、喜んだり、時に悲しんだり、悔しい思いをしたり…とにかく充実した生活を送るはずだから。今はそう思えないかもしれないけど、そうなるから大丈夫。そうやって感情をあけっぴろげにして真っすぐ生きられる場所は君たちにとってベストなんだよ。そうやって日々過ごしていたら、「あの時受かっていたらなあ」なんて考える暇もないし、そんなこととうに忘れてしまう。

 

今から英語が、数学が、大学受験が…そんなことはね、ひとまず置いておいていい。勿論学ぶことをやめてはいけないし、この先の人生はとても大事なんだけど、終わったこの今の時点で「中学受験は通過点。さあ次は大学受験だ!」とか言われてもね。ゴール動かされた感覚しかなくて疲れちゃうよね。ひとまず君たちが定めたゴールに今到着して見える景色をしっかり堪能しよう。ちゃんと喜ぼう。家族や周りの人達にも労ってもらおう。そして感謝しよう。言葉に出せなくてもいいから。そして不自由な世の中だけど我慢してきたことをたくさんやろう。

この先いろいろなことが起こるし、それはいいことばかりではなく、失敗してしまったり、自分の意図しないところで辛く感じたり、悲しんだりすることもそれなりにある。そのことについて反省するのは大事だし、ダメだって言われるけど後悔も人間だからするよ。でもいつまでもその過去に縛られるのは良くなくて、しっかり前を、先を見ながら、今を生きてほしいと思う。

とにかく今つかみ取っているその学校を誇りに思って、しっかり楽しもう。入学後のことを考えて胸を膨らませるのも良し、我慢していたことを思いっきりやるのも良し。わかっていると思うけど、勉強するなとは言ってないよ?スタートアップ講座もあるし、やることはあるんだけど、それはしっかり楽しんでからでもいいから。「リベンジするぞ」なんて今思わなくていい。ましてや、リベンジなんて言葉はおかしいし、今回の受験を通して何か思うところがあるならまたリトライするだけ。別に誰かに何かされたわけでもないのに復讐心なんて持つ必要ないよ。また必要な時に挑戦しなさい。今度はもうここではなくて、次のどこかのステージで頑張りなさい。

何かあってもなくても、應修会はおそらくまだまだあると思うからふらっと寄ればいいし、インスタとか見ながら懐かしむのもいいと思う。そういう場所は頑張って残しておくよ。でも君たちがここで過ごしたような、密度の濃い時間はここでは過ごせない。そういう場所ではもうないから。きつい言い方かもしれないけど、次のステージに進んだんだから、戻りたくてももう戻れないわけ。何か辛いことがあれば相談に乗るし、あまりにも辛いならそこじゃないところを探せばいいし、場合によってはそれも手伝うよ。でもここに過ごしてきたような居場所はない。

先生たちは次の6年生や5年生以下のことを考えていかなければならないからね。君たちにそうしてきたように。

だから頑張れ。頑張って楽しみなさい。とにかく楽しむのが一番だから。楽するのではなく。「戻りたいな」なんて思う暇もないくらい頑張って楽しむことが大事。

この楽しむのがいかに難しいことか、君たちはこの先の人生で痛感することになるから。

人生楽しむためにはめちゃくちゃ努力しなきゃいけないからね。自分が楽しめる時間や環境は努力し続けることでしかつかめないから。

だからもう一度言うけど、「頑張って楽しみなさい」

この先の人生で「楽しいな」と思えていたら、君たちは正しく日々を過ごせている証拠になる。

もちろんいい年になってきた自分も。今楽しいなと日々思えていて、そのために日々頑張っている。

君たちにもそう過ごしてもらいたいなって思っているよ。

 

説教くさい話をされるのもこれでおしまい。せいせいしただろう?もうぐちぐち言われたり、からかわれたり、叱られたりもないぞ。

まぁでもそうやってお節介をやいてくる人間はまたどっかから湧いてくるものだから。そしてそれはそんな悪いものでもないと思うよ。

 

あと、君たちが楽しみにしていることは、今頑張って考えています。もう少々お待ちを。

 

ひとまず、本当にお疲れ様。よくがんばったね。

これでおしまいにします。

 

中学受験指導塾 應修会

塾長 茂山起龍

 

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